知ってるようで知らない特殊紙の世界

もうだいぶ寒いすね〜。仕事の方も繁忙期になってなんともまぁ…
この時期は1日の3/4はPCの前で過ごすADシモナガです。

唐突ですが…特殊紙ってどんなものか知ってます?

特別な製法、特殊な加工による用途の限定される紙。耐水性・絶縁性・通電性をもたせたもの、麻の繊維を原料にしたライスペーパー、物質を濾し分ける濾過紙、電子情報を記録できるもの、絵の具の吸収性能が良い画材用紙など、さまざまな種類がある。また特に、文字の印刷に適した普通紙に対して、光沢紙・インクジェット用紙・写真専用用紙のことをいう。

引用元:コトバンク

というものなんですよ〜。
こう広く考えて見ると世の中には結構特殊紙って出回ってるんですよね〜。

ということで、今回は特殊紙の中でも私が「気になってる」「使ってみたい」「使ったことある」、
なおかつ日常に出回っていてちょっと変わった特殊紙を紹介したいと思います。

目次

●水溶紙
●耐水紙
●水筆用紙・水像紙
●耐油紙
●ストーンぺーぺー
●まとめ

 


水溶紙

その名の通り、水に浸けると溶けてしまう紙です。不思議でしょ?
紙が水に濡れて破れやすくなる性質を極限まで高めた紙で、
水中では極めて短時間の内に“まるで溶けるように”分散するそう。
ただ溶けるだけでは意味がない!ちゃんと水に濡れていない時は、
普通の紙と同じように、字を書いたり、
折り紙の鶴を折ったりもできるんですよ。…折り紙なんて最近してないわ。。。
もちろん印刷だってできます。インクジェット対応もあるみたい。
(これで紙袋とか作ったら迷惑やろうな…雨の日とか…)
溶けるってとこ以外は普通紙とほとんど変わりがないんですよ〜。
昔使ってみたけど思いのほか溶けなかったのはなぜなんだ?

↓は水溶紙で作られた雲型のメモ用紙ですよ〜。

似たような紙で水解紙ってのもあります。
こっちは溶けるのではなく、水に触れると繊維が分解して、
水中に分散する紙です。
要はトイレットペーパーですね(笑

 


耐水紙

先ほどの紙とは逆に水に強い紙です。
これは至るところで使われてるので気付かず見たことがある人も多いのでは?
耐水紙は水を吸わない合成の紙が主原料のため、耐水性(防水性)に優れているそうな。
水に濡れてもよれたり、しわになったりしないし、
裂け・破れにも強いみたいです。
外や水回りで使うからこそ生きる紙ですね。
しかもラミネートせず刷ったまま使えるってとこがいい!コスト的に!
こいつは結構使ってます。いつもお世話になってますm(_ _)m
屋外ポスターとか垂れ幕とか etc…
ただ、あんまり長く水に浸けたり当たったりすると、
何だかんだ言って紙なんでよれちゃいますが…

↓左)普通紙 右)耐水紙

ここまで違うんですね〜。
車のボディ見てるみたい(笑

 


水筆用紙・水像紙

またまた水繋がりの紙ですよ〜。

水筆用紙は、水をつけた筆やペンで絵や文字を自由自在に書ける特殊用紙で、
水分の乾きによって一度書いた絵や文字が消えるので、
何度も繰返して使用出来ます。水像紙(水像フィルム)は、
水で濡らすと下の文字や絵が浮き出し、乾くと消える 特殊用紙です。
どうやら光の反射・透過を応用して作られてるみたいなんですが、難しいことは置いときます…。
てなわけで、インクを使わないので書くことができるので、汚れる心配がないですね〜。
はみ出ても濡れるだけなので拭くだけで万事解決!
今では子どものお絵かき用といったものとか習字等の練習紙として多く使われてますね。
使ったことあります?

 


耐油紙

つづきまして〜、耐油紙です。
これは見たことある人多いでしょ〜。あれとか好きな人は特に!
.
.
.
.
.
そうこれ!こいつに使われてる紙です!

パンや揚げものといった油を使った食品を入れたり包んだり。結構見かけるよね?
食品に深く関わる紙だし、料理人気取ってるからには紹介しないと!(特に意味ないけど…)
個人的に耐紙系の紙で一番流通されてるんじゃないかって思ってます。
ほとんど使い捨てだろうしね。
耐油紙はフィルムをラミネートしたものとフッ素樹脂を使用したものが多く、
フィルムをラミネートした耐油紙は、油をしみ込ませないという点で最も優れているそう。
要は表面加工して油を弾いて染みこませないようにしてる紙ってことですね。
加工してる分、多少紙厚があるんですけど。
ただ、今使われているフッ素樹脂は、加熱時に環境中に蓄積する物質が発生するために
問題視されてるものもあるみたい。…マジで!!
ご安心ください!フッ素樹脂を使ってない耐油紙もあるそうですよ!
繊維を綿密にして油の染みこみを防いでいるそうな。

 


ストーンペーパー

ストーンペーパーは、原料に木材チップやケナフなどを一切使用せず、
石から抽出した無機鉱物粉末から作られたストーン紙。
といことで、森林を伐採しなくても作ることができるすばらしく環境に適した紙なのです。
それに、作るときに廃水が全く出ないため水質汚染に繋がらないのも特長で
全国48ヵ国以上で特許を取得しているそうな。…すごいなこいつ!
石が原材料だけあって、破れ・裂けに非常に強く、氷点下40度でも凍らない!
また高い耐水性もあるのが特長(上の画像参照)。ただ普通紙に比べて1.3倍重いそうな…。
ビックリなのは鉛筆であれば水中でも書くことができるんだって!
態々水中じゃ書かんやろうけどね(笑
こいつは見本をもらったことがあるんですが、おもしろいことに引っ張ると伸縮するんですよ。
そんで肌触りがナイス!繊維がきめ細かいのが触って分かるくらいに。

こいつは是非とも使ってみたい紙No1なんですけど、コストがね〜…。
ちなみに、文具として結構使われてますよ!メモ帳とかノートとか。
気になる方は買ってみてね〜。

 


まとめ

めっちゃ簡単に紹介していきましたが、いかがでしたでしょうか。
見たこと、使ったことあるものが以外に多くなかったですか?
…そうでもない?そりゃすいません。。。

ひとまず置いておいて、こういった特殊紙ってそんなに使う機会ないんで
デザイナーとしては、いざ使うとなると心がざわついて仕方がない(笑
コストなど気にせず使ってみたいものです(>_<)

デザインだけでなく、紙やインクといった媒体を使うことによって
デザインの可能性っていうのはどんどん広がるんじゃないでしょうか。
これをきっかけに「こんなものまで紙でできてるんだ!」的な感じで
世の製品を注視していくとおもしろいかもしれないですよ!

ではではよいデザインライフを。